○福岡地区水道企業団企業長等退職手当支給条例施行規則
昭和52年10月31日
福企規則第3号
(目的)
第1条 この規則は、福岡地区水道企業団企業長等退職手当支給条例(昭和52年福企条例第4号。以下「条例」という。)の施行に関し必要な事項を定めることを目的とする。
(退職手当の支給)
第1条の2 退職手当は、企業長及びその他特別職に属する常勤の職員(以下「企業長等」という。)が退職した日から起算して1月以内に支払わなければならない。ただし、死亡により退職した者に対する退職手当の支給を受けるべき者を確知することができない場合その他特別の事情がある場合は、この限りでない。
(任期の定めがある者についての退職手当の支給)
第1条の3 退職手当は、企業長等のうち、任期の定めがある者にあっては、任期ごとに支給する。
(1) 傷病による退職 傷病名、傷病の程度、経過状況を明らかにする詳細な医師の診断書
(2) 死亡による退職 死亡診断書及び戸籍謄本
(遺族の範囲及び順位)
第3条 条例第2条第2項に規定する遺族とは、次に掲げる者をいう。
(1) 配偶者(届出をしていないが、企業長等の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)
(2) 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で企業長等の死亡当時主としてその収入によって生計を維持していたもの
(3) 前号に掲げる者のほか、企業長等の死亡当時主としてその収入によって生計を維持していた親族
(4) 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で第2号に該当しないもの
この場合において、父母については、養父母を先にし実父母を後にし、祖父母については、養父母の父母を先にし実父母の父母を後にし、父母の養父母を先にし父母の実父母を後にする。
3 退職手当の支給を受けるべき遺族に同順位の者が2人以上ある場合には、そのうちの1人を総代者として、その総代者に支給する。
4 次に掲げる者は、退職手当の支給を受けることができる遺族としない。
(1) 企業長等を故意に死亡させた者
(2) 企業長等の死亡前に、当該企業長等の死亡によって退職手当の支給を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者
(懲戒免職相当処分を受けた場合等の退職手当の支給制限)
第5条 退職をした特別職に属する常勤の職員(企業長を除く。以下「退職者」という。)が地方公務員法第29条の規定による懲戒免職に相当する処分(以下「懲戒免職相当処分」という。)を受けて退職したものであるときは、企業長は、当該退職者(当該退職者が死亡したときは、当該退職に係る退職手当の額の支払を受ける権利を承継した者)に対し、当該退職者が占めていた職の職務及び責任、当該退職者の勤務の状況、当該退職者が行った非違の内容及び程度、当該非違に至った経緯、当該非違後における当該退職者の言動、当該非違が公務の遂行に及ぼす支障の程度並びに当該非違が公務に対する信頼に及ぼす影響を勘案して、当該退職手当の全部又は一部を支給しないこととする処分を行うことができる。
2 企業長は、前項の規定による処分を行うときは、その理由を付記した書面により、その旨を当該処分を受けるべき者に通知しなければならない。
3 企業長は、前項の規定による通知をする場合において、当該処分を受けるべき者の所在を知ることができないときは、当該通知すべき内容を告示することをもって通知に代えることができる。この場合においては、その告示の日から起算して2週間を経過した日に、通知が当該処分を受けるべき者に到達したものとみなす。
(退職手当の支払の差止め)
第6条 退職者が次の各号のいずれかに該当するときは、企業長は、当該退職者に対し、当該退職に係る退職手当の額の支払を差し止める処分を行うものとする。
(1) 刑事事件に関し起訴(当該起訴に係る犯罪について禁錮以上の刑が定められているものに限り、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第6編に規定する略式手続によるものを除く。以下同じ。)をされた場合において、その判決の確定前に退職をしたとき。
(2) 退職者に対しまだ当該退職手当の額が支払われていない場合において、当該退職者が在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされたとき。
2 退職者に対しまだ当該退職に係る退職手当の額が支払われていない場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、企業長は、当該退職者に対し、当該退職手当の額の支払を差し止める処分を行うことができる。
(1) 当該退職者の在職期間中の行為に係る刑事事件に関してその者が逮捕されたとき又は企業長がその者から聴取した事項若しくは調査により判明した事実に基づきその者に犯罪があると思慮するに至ったときであってその者に対し退職手当の額を支払うことが公務に対する信頼を確保する上で支障となると認めるとき。
(2) 企業長が、当該退職者について、当該退職手当の額の算定の基礎となる在職期間中に懲戒免職相当処分を受けるべき行為(在職期間中のその者の非違に当たる行為であって、その非違の内容及び程度に照らして懲戒免職相当処分に値することが明らかなものをいう。以下同じ。)をしたことを疑うに足りる相当な理由があると思料するに至ったとき。
3 死亡による退職者の遺族(退職者(死亡による退職の場合にあっては、その遺族)が当該退職に係る退職手当の額の支払を受ける前に死亡したことにより、当該退職手当の額の支払を受ける権利を承継した者を含む。以下この項において同じ。)に対しまだ当該退職手当の額が支払われていない場合において、前項第2号に該当するときは、企業長は、当該遺族に対し、当該退職手当の額の支払を差し止める処分を行うことができる。
4 前3項の規定による退職手当の額の支払を差し止める処分(以下「支払差止処分」という。)を受けた者は、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第14条第1項又は第45条に規定する期間が経過した後においては、当該支払差止処分後の事情の変化を理由に、当該支払差止処分を行った企業長に対し、その取消しを申し立てることができる。
(1) 当該支払差止処分を受けた者について、当該支払差止処分の理由となった起訴又は行為に係る刑事事件につき無罪の判決が確定した場合
(2) 当該支払差止処分を受けた者について、当該支払差止処分の理由となった起訴又は行為に係る刑事事件につき、判決が確定した場合(禁錮以上の刑に処せられた場合及び無罪の判決が確定した場合を除く。)又は公訴を提起しない処分があった場合であって、次条第1項の規定による処分を受けることなく、当該判決が確定した日又は当該公訴を提起しない処分があった日から6月を経過した場合
(3) 当該支払差止処分を受けた者について、その者の在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされることなく、かつ、次条第1項の規定による処分を受けることなく、当該支払差止処分を受けた日から1年を経過した場合
7 前2項の規定は、当該支払差止処分を行った企業長が、当該支払差止処分後に判明した事実又は生じた事情に基づき、当該退職手当の額の支払を差し止める必要がなくなったとして当該支払差止処分を取り消すことを妨げるものではない。
(1) 当該退職者が刑事事件(当該退職後に起訴をされた場合にあっては、在職期間中の行為に係る刑事事件に限る。)に関し当該退職後に禁錮以上の刑に処せられたとき。
(2) 企業長が、当該退職者について、当該退職後に当該退職手当の額の算定の基礎となる在職期間中に懲戒免職相当処分を受けるべき行為をしたと認めたとき。
(1) 当該退職者が在職期間中の行為に係る刑事事件に関し禁錮以上の刑に処せられたとき。
(2) 企業長が、当該退職者について、当該退職手当の額の算定の基礎となる在職期間中に懲戒免職相当処分を受けるべき行為をしたと認めたとき。
3 企業長は、第1項の規定による処分を行おうとするときは、当該処分を受けるべき者の意見を聴取しなければならない。
(退職手当受給者の相続人からの退職手当相当額の納付)
第10条 退職者(死亡による退職の場合にあっては、その遺族)に対し当該退職に係る退職手当の額が支払われた後において、当該退職手当の額の支払を受けた者(以下この条において「退職手当の受給者」という。)が当該退職の日から6月以内に第8条第1項又は前条第1項の規定による処分を受けることなく死亡した場合(次項から第3項までに規定する場合を除く。)において、企業長が、当該退職手当の受給者の相続人(包括受遺者を含む。以下この条において同じ。)に対し、当該退職の日から6月以内に、当該退職者が当該退職手当の額の算定の基礎となる在職期間中に懲戒免職相当処分を受けるべき行為をしたことを疑うに足りる相当な理由がある旨の通知をしたときは、企業長は、当該通知が当該相続人に到達した日から6月以内に限り、当該相続人に対し、当該退職者が当該退職手当の額の算定の基礎となる在職期間中に懲戒免職相当処分を受けるべき行為をしたと認められることを理由として、当該退職手当の額の全部又は一部に相当する額の納付を命じる処分を行うことができる。
2 退職手当の受給者(遺族を除く。以下この項から次項までにおいて同じ。)が当該退職の日から6月以内に在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされた場合(第6条第1項第1号に該当する場合を含む。次項において同じ。)において、当該刑事事件につき判決が確定することなく、かつ、第8条第1項の規定による処分を受けることなく死亡したときは、企業長は、当該退職手当の受給者の死亡の日から6月以内に限り、当該退職手当の受給者の相続人に対し、当該退職者が当該退職に係る退職手当の額の算定の基礎となる在職期間中に懲戒免職相当処分を受けるべき行為をしたと認められることを理由として、当該退職手当の額の全部又は一部に相当する額の納付を命じる処分を行うことができる。
3 退職手当の受給者が、当該退職の日から6月以内に在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされた場合において、当該刑事事件に関し禁錮以上の刑に処せられた後において第8条第1項の規定による処分を受けることなく死亡したときは、企業長は、当該退職手当の受給者の死亡の日から6月以内に限り、当該退職手当の受給者の相続人に対し、当該退職者が当該刑事事件に関し禁錮以上の刑に処せられたことを理由として、当該退職手当の額の全部又は一部に相当する額の納付を命じる処分を行うことができる。
附則
この規則は、公布の日から施行する。
附則(平成7年3月31日福企規則第1号)
この規則は、平成7年4月1日から施行する。
附則(平成10年4月1日福企規則第5号)
この規則は、平成10年4月1日から施行する。
附則(平成22年2月5日福企規則第1号)
(施行期日)
1 この規則は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この規則による改正後の福岡地区水道企業団企業長等退職手当支給条例施行規則の規定は、この規則の施行の日以後の退職に係る退職手当について適用し、同日前の退職に係る退職手当については、なお従前の例による。