1 交流事業
筑後川からの導水については、筑後川上流の水源地域をはじめ中下流域の人々、福岡県や佐賀県の漁業関係者及び農事水利組合など流域関係者の理解と協力により実現したものです。また、福岡都市圏の住民の皆さんも水源地について知ることは、水の重要さを知るうえでも大切です。このため、当企業団では、福岡都市圏と水源地との交流事業に積極的に参画しています。
また、当企業団は、平成17(2005)年4月1日に、福岡都市圏広域行政事業組合(※1)と「福岡都市圏流域連携基金事業の実施に関する協定書」を取り交わし、「福岡都市圏広域行政事業組合流域連携基金」(※2)を活用して、当該事業組合と共同で各種事業を行っています。
交流事業 |
水源地域や筑後川流域で実施されるイベント、下草刈り等への参加を通して交流 〇あまぎ緑の応援団、有明海クリーンアップ作戦等 |
支援事業 |
水源地域や筑後川流域で実施されるイベントに対して、その資金を支援 〇筑後川フェスティバル協賛等 |
交流支援事業 |
水源地域や筑後川流域で実施されるイベント、下草刈り等への参加を通して交流を行うとともに、その資金を支援 〇蜂ノ巣湖桜まつり、ひと山まるごとガーデニング等 |
流域連携基金事業 |
福岡都市圏広域行政事業組合が主催する流域連携基金事業(ちっこりん事業)において、事業の共同実施者として参画し、事前準備や当日の運営スタッフとして参 〇交流推進事業(筑後川のめぐみフェスティバル等)加 〇森林保全支援事業(筑後川水源地域の自治体と共同で、水源地域の育林・造林・荒廃林対策等の水源林保全活動) 〇地域振興支援事業(福岡都市圏住民の環境学習等の推進を図るため、水源地研修施設利用の促進等) 〇環境対策支援事業(水源地域等における河川及び海の清掃活動) 〇広報・啓発(「水の日」街頭キャンペーン等) |
※1 福岡都市圏広域行政計画に基づき、福岡都市圏17市町の全部又は福岡市を含むその一部が共同して実施することとした事業の企画及び運営に関する事務を共同処理し、福岡都市圏内の市町の振興に寄与することを目的として設立された、地方自治法上の一部事務組合です。(特別地方公共団体、法第284条)
※2 平成17(2005)年度から概ね都市圏の受水量(福岡地区水道企業団からの受水量)の1㎥当たり1円として、年間6,000万円の負担金を積み立て(26年度までの10年間)、6,000万円中、年度毎の事業費として3,000万円を支出、残額3,000万円を積み立て、平成27年度からは積立金から毎年度3,000万円程度を取り崩し、令和6(2024)年度までの10年間事業を実施していく予定です。
2 広報事業
福岡都市圏の水事情や、安全で良質な水道用水を安定的に供給する企業団の使命や取組みを分かり易くPRしています。また、水源地域や流域のイベント情報を効果的に発信し、都市圏と水源地域や流域とのさらなる交流・連携を図る広報を行っています。
(1)ふくすいき通信
毎月1回、企業団や構成団体の動き、水源地との交流事業やイベント情報をまとめた広報誌を発行し、ホームページに掲載するとともに、構成団体等へ配付しています。
福岡都市圏の水事情や、安全で良質な水道用水を安定的に供給する企業団の使命や取組みを分かり易くPRしています。また、水源地域や流域のイベント情報を効果的に発信し、都市圏と水源地域や流域とのさらなる交流・連携を図る広報を行っています。
(2)ホームページ及びSNS
当企業団の事業内容や福岡都市圏の水事情等の情報を発信するホームページを運営しています。
また、個々が持つネットワークを通して価値のある情報を見つけ出すことができるツールの一つとして多くのユーザーがSNSを利用していることから、“旬”の情報や“正確”な情報を拡散させるために、X(旧twitter)、Facebookページ、YouTubeを利用して情報発信を積極的に行っています。
(3)パンフレット
牛頸浄水場や海水淡水化センターへの見学者等へ配付しています。
(4)アルミ缶ボトルウォーター
平成17(2005)年度の海水淡水化センター供用開始に伴いPRのため、海水淡水化センターで製造された水をペットボトルにして企業団施設の見学者や交流事業参加者等に配付していました。
平成29年度からは、PR及び災害備蓄用を目的として長期保存(10年)可能なアルミ缶ボトル水(水道水)の製造を開始し、施設見学や交流事業及び各種イベント等でに配付しています。
(5)啓発用動画コンテンツ作成
わかりやすい啓発動画を作成し、施設見学者や交流事業参加者へ「水の大切さ」の理解促進に努めています。また、構成団体の水道所管課へも配付しています。
3 連携事業
(1)水道週間
水道週間(毎年6月1日から7日まで)に、平成30年度から構成団体と協力して啓発イベントを実施しています。
【実績】
平成30年度 |
大野城市と共催 「まどかぴあ」で啓発パネル展示(6月1日~7日) 大野東小学校で小4クラスに出前講座(6月12日) |
令和元年度 |
宗像地区事務組合と共催 「イオンモール福津」で「つまめる水体験」「型抜き」「水に関する絵本展示」などのイベント開催(6月2日) ※福岡都市圏広域行政事業組合から「ちっこりん」参加 |
令和2・3年度 |
新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止 |
令和4年度 |
古賀市と共催 「リーパスプラザこが」で「つまめる水体験」「型抜き」「水に関する絵本展示」などのイベント開催(6月2日) |
令和5年度 |
前原市と共催 「ふれあい(糸島市健康福祉センター)」で「つまめる水体験」「型抜き」「水に関する絵本展示」などのイベント開催(5月27日) |
【水道週間】
水道について国民の理解と関心を高め、公衆衛生の向上と生活環境の改善を図るとともに、水道の今後の発展に資するため、昭和34(1959)年度から毎年6月1日から7日までの1週間、厚生労働省、都道府県、市町村等が実施主体となって開催しています。
(2)水の週間
8月は一年で水の使用量がもっとも増える月です。「水の週間」に、福岡都市圏の各市町では、市長・町長をはじめ水道関係職員が街頭に立ち、啓発チラシを住民の皆さんに配布するなど「水の大切さ」や「筑後川のめぐみ」についてPRしています。
当企業団は、8月1日の福岡都市圏広域行政事業組合の主催による街頭キャンペーンに参加しています。
【水の週間】
水資源の有限性、水の貴重さ及び水資源開発の重要性について国民の関心を高め、理解を深めるため、昭和52(1977)年5月31日閣議了解により「水の日」を設けました。「水の日」は毎年8月1日とし、この日を初日とする一週間を「水の週間」として、この週間において、ポスターの掲示、講演会の開催等の行事が全国的に実施されています。
4 水源かん養事業への支援
福岡都市圏は水道用水の約3分の1を筑後川に依存しており、流域水源の保全は不可欠です。
しかしながら、筑後川流域の森林では、自然災害や、山林業の担い手の減少などから、山林の荒廃が進んでいます。
当企業団では、筑後川水源のかん養機能の向上、及び水源地域の活性化を図り、豊かな水源を保全していくために、水源かん養基金への支援を行っています。
(1)うきは市水源かん養基金について
目 的 |
うきは市水源かん養機能の向上及び水源地域の活性化等を図り、山林を保護して豊かな水源を保全することなど |
事業期間 |
・平成26年度~平成30年度 ・平成29年度~令和2年度 |
対象区域 |
合所ダム水源地一帯 |
対象事業 |
・林業行政事業 ・森林総合事業 ・林道維持事業 ・森林整備地域活動支援事業 ・造成事業費補助事業 ・森林整備推進対策事業 ・山間地域振興事業 ・地域木材利用推進事業 ・災害復旧単独事業 |
(2)朝倉市・東峰村水源かん養基金について
目 的 |
水源かん養機能の向上 |
事業期間 |
・平成27年度~令和16年度 |
対象区域 |
江川・寺内・小石原川ダムの流域(約8,100ha) |
対象事業 |
・森林整備事業 ・水源の森森林化事業 ・水源保全事業 |
(3)久留米市水源かん養基金について
目 的 |
久留米市水源かん養機能の向上及び水源地域の活性化等を図り、山林を保護して豊かな水源を保全することなど |
事業期間 |
・平成29年度~令和3年度 |
対象区域 |
筑後大堰水源地一帯 |
対象事業 |
・森林総合整備事業 ・林業管理事業 ・林道整備事業 ・林道管理事業 ・みどりの里づくり地域活性化事業 |