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１ 小石原川ダム建設事業
（１）計画
筑後川水系における水資源開発基本計画に基づいて、小石原川ダム及びその関連施設を建設し、洪水調節容量、利水容量（不特定用水、水道用水）、渇水対策容量を確保するものです。
(1)洪水調節容量は、ダム地点における計画高水流量190㎥/sのうち、140㎥/sの洪水調節を行うため、410万㎥の容量を確保します。
(2)不特定用水は、下流既得用水の補給等、流水の正常な機能の維持と増進を図るため、また、筑後川水系の異常渇水時の緊急水の補給を行うために1,170㎥の容量を確保します。
(3)水道用水は、久留米市瀬の下地点において、福岡県南広域水道企業団、うきは市の計最大0.65㎥/sの取水を可能とするため、460万㎥の容量を確保します。
(4)佐田川（木和田地点）から小石原川（既設江川ダム貯水池上流端付近）までの導水路を建設し、既設の江川・寺内ダムと相まって運用することにより、限られた水資源の有効活用を図ります。
（２）事業経緯
(1)平成５（1993）年９月、筑後川水系における水資源開発基本計画の一部変更によって追加され、平成17年４月の本計画変更によって、事業主体や予定工期が決定されました。
(2)その後、平成28年度からダム本体工事に着手し、令和３（2021）年10月から運用が開始されました。
（３）建設経過
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昭和55年４月 |
予備調査に着手 |
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平成４年４月 |
実施計画調査開始 |
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平成５年９月 |
筑後川水系における水資源開発基本計画の一部変更（小石原川ダム建設事業の追加） |
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平成７年１月 |
現地調査開始 |
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平成14年５月 |
環境影響評価方法書の公告縦覧（手続きの開始） |
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平成15年４月 |
建設事業着手 |
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平成15年５月 |
環境影響評価準備書の公告縦覧 |
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平成15年10月 |
筑後川水系河川整備基本方針策定 |
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平成16年３月 |
環境影響評価書の公告縦覧（手続きの完了） |
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平成17年４月 |
筑後川水系における水資源開発基本計画の全部変更（小石原川ダム建設事業の事業目的、事業主体、利水容量、予定工期の決定） |
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平成18年３月 |
小石原川ダム建設事業に関する事業実施計画の認可 |
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平成18年５月 |
水源地域対策特別措置法の「ダム指定」を受ける |
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平成18年７月 |
筑後川水系河川整備計画策定 |
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平成19年11月 |
工事用道路等工事着手 |
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平成20年３月 |
小石原川ダム建設事業に伴う損失補償基準の妥結 |
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平成20年８月 |
集団移転地造成工事完成 |
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平成21年３月 |
付替国道工事着手 |
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平成21年12月 |
検証対象ダムに区分 |
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平成22年９月 |
国土交通大臣からダム事業検証の指示 |
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平成24年12月 |
国土交通省が小石原川ダム建設事業の「継続」を決定 |
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平成25年２月 |
水源地域対策特別措置法の「水源地域」を指定 |
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平成25年３月 |
水源地域対策特別措置法の「水源地域整備計画」が決定 |
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平成25年11月 |
小石原川ダム建設事業に関する事業実施計画の認可 |
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平成27年１月 |
土地収用法に基づく事業認定告示 |
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平成27年７月 |
導水施設工事着手 |
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平成27年12月 |
「筑後川水系における水資源基本計画」の一部変更（工期の変更） |
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平成28年４月 |
ダム本体工事着手 |
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平成28年７月 |
仮排水路トンネル転流開始 |
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平成30年５月 |
小石原川ダム定礎式 |
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令和元年７月 |
ダム本体工事完了 |
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令和元年12月 |
試験湛水開始 |
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令和３年３月 |
ダム建設事業完了 |
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令和３年８月 |
試験湛水完了 |
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令和３年10月 |
運用開始 |
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令和５年４月 |
独立行政法人水資源機構に事業承継、建設事業着手 |
（４）概要
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事業主体 |
独立行政法人水資源機構 |
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河川名 |
筑後川水系小石原川及び佐田川 |
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位置 |
福岡県朝倉市江川 |
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型式 |
ロックフィルダム |
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目的 |
洪水調節 水道用水 不特定用水 渇水対策 |
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堤高 |
139.0m |
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堤頂長 |
558.3m |
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堤体積 |
8,700,000㎥ |
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集水面積 |
20.5㎢ |
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湛水面積 |
1.2㎢ |
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非越流部標高 |
EL 359.0m |
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洪水時最高水位 |
EL 353.0m |
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平常時最高貯水位 |
EL 349.1m |
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最低水位 |
EL 279.3m |
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総貯水容量 |
40,000,000㎥ |
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有効貯水容量 |
39,100,000㎥ |
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洪水調節容量 |
4,100,000㎥ |
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水道用水容量 |
4,600,000㎥ |
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不特定容量 |
11,700,000㎥ |
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渇水対策容量 |
18,700,000㎥ |
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堆砂容量 |
900,000㎥ |
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主務省 |
国土交通省 |
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管理開始 |
令和3年度 |
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開発水量 |
最大56,160㎥/日（福岡県南広域水道企業団､うきは市） |
（５） 事業費
1,960億円
（６） 管理
独立行政法人水資源機構が、令和２年４月から管理を開始
２ 筑後川水系ダム群連携事業
（１）計画
不特定用水を確保し、流水の正常な機能の維持及び既得用水取水の安定化を図るため、筑後川本川の流量が豊富な時に、佐田川の木和田地点まで最大２㎥/sをポンプで導水し、江川・寺内・小石原川３ダムの空き容量を活用することにより、筑後川・有明海の水量確保及び河川環境保全、既得利水等の供給を行うものです。
（２） 事業経緯
(1)筑後川流域における河川水の利用は､上流域から下流域に至るまで、発電用水や農業用水等で繰り返し利用され、また、福岡都市圏をはじめ広域的に供給されるなど、北部九州において重要な用水供給源となっています。
(2)筑後川の年総取水量は、瀬の下地点における年総流出量以上の水利用がなされており、高度な水利用の実態があります。
(3)筑後川における水資源開発は、福岡都市圏など増大する水需要に対応するため、江川ダム等による都市用水等の新規開発が先行されてきました。
このため河川環境保全等の流水の正常な機能を維持するために必要な水量や、農業用水などの既得用水の取水の安定化のために必要な水量である不特定用水の確保が遅れています。
本来優先して確保すべきである不特定用水を夏場（洪水期）にも確保するため、平成 13（2001）年度に実施計画調査に着手されました。
（３）建設経過
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平成12年度 |
事業評価監視委員会による審議（新規事業採択時評価） |
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平成13年度 |
実施計画調査開始 |
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平成15年度 |
筑後川水系河川整備基本方針策定 |
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平成17年度 |
事業評価監視委員会による審議（再評価） |
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平成18年7月 |
筑後川水系河川整備計画策定 |
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平成21年12月 |
検証対象ダムに区分 |
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平成22年7月 |
事業評価監視委員会による審議（再評価） |
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平成28年8月 |
ダム検証に係る対応方針「継続」決定 |
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平成30年3月 |
筑後川水系河川整備計画（変更） |
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令和5年4月 |
独立行政法人水資源機構に事業承継 建設事業着手 |
ダム群連携事業模式図
瀬の下地点流量 流況再現模式図
