発刊によせて
福岡地区水道企業団運営協議会
会長(福岡市長) 高 島 宗一郎
福岡地区水道企業団構成団体の長で構成する運営協議会を代表して、福岡地区水道企業団が設立50周年を迎えられ、記念誌が発刊されますことを、心からお祝い申し上げます。
企業団は、昭和48年に、筑後川の水を水道用水として供給することを目的に福岡地区4市18町(現在は6市7町1企業団1事務組合)を構成団体として設立されました。
それ以降、福岡都市圏の水需要の増加に伴って、計画的に水源開発に取り組まれ、今日の都市圏の発展に大きく寄与してきました。
福岡都市圏は、国内有数の都市圏であるにもかかわらず、域内に一級河川がないなど地理的要因から水資源に恵まれず、たびたび渇水に見舞われ、昭和53年の「福岡大渇水」をはじめ、平成6年にも渇水による給水制限を経験しています。
このような福岡都市圏にとって、「福岡導水」による筑後川からの導水は、長年の願いであり、水源地域・流域の方々や関係団体などの深いご理解とご協力を得て、昭和58年に実現したものです。
現在、福岡都市圏は、使用している水道水のおよそ1/3を筑後川に依存しています。
福岡都市圏は、これからも、筑後川をはじめとする水源地域への感謝の気持ちを忘れずに、流域との交流・連携を積極的に行うとともに、水は限られた資源という意識を常に持ち、節水への取り組みを続けていきたいと思います。
また、運営協議会としては、企業団の運営に関し、適宜、必要な調査・研究を行い、企業団の運営を支援してまいります。
企業団におかれては、その使命である、構成団体への「安全で良質な水道用水の安定的な供給」の維持に向けて、これからも様々な取り組みを実施していかれることを期待し、併せて、これまで水道用水の安定供給に御尽力賜りました関係各位に対しまして、改めて感謝と敬意の念を表し、記念誌発刊によせてのお祝いの言葉といたします。